「浮き床構造」



「浮き床構造」


コンクリートスラブなど、建物の基礎になる床の上に緩衝材を
挟んだ形でもう一層の床を作り、振動による音を伝わり難くする
構造を「浮き床」(または浮き構造)といいます。

音は、空気中を伝わる「空気伝播音」と、建物の構造等を伝わる
「固体伝播音」の、主に2種類で伝わります。


後者「固体伝播音」の場合、糸電話の様に建物が震える事で、隣の部屋や
上下階はもちろんの事、マンション等の斜め上下など、直接面さない離れた
部屋にも音が伝わっていきます。


床が水に浮いたような状態が、音を伝えない理想の構造ですが、実際にはほとんど
不可能なので「高密度グラスウール」「高密度ロックウール」等の緩衝材を使い、
基礎の床と、部屋の床の縁を切る構造を作ります。

   グラスウール 密度96K  ロックウール 密度200K


その際、緩衝材の上のパネルの端を、建物の壁際に直接突き付けたり、一部でも緩衝材を
挟まずに、直に当たる部分ができてしまうと、その部分から振動により音が伝わってしまい、

効果が激減します。この現象を音漏れのかけ橋の様な意味で、「サウンドブリッジ」と呼び、
浮床の施工では、できるだけこれを作らない様にする事が重要です。


何百万以上のお金をかける、本格的な防音工事の場合は、専用のグラスウール等の緩衝材
の上に防水シートを貼り、直接コンクリートを流し込み、コンクリートが緩衝材の上に
乗った構造を作ります。

ただ、DIYの防音工事の場合、コンクリートを流す様な大掛かりにはできませんので、
下記の図の様に、パーチクルボードや厚手のコンパネ等をその代用にし、簡易的な浮床構造を
つくる事で、建物の構造に振動による音を伝わり難くします。

図の様に、壁との間にも緩衝材を挟み、上記同様にサウンドブリッジをできるだけ
作らない様にするのがポイントです。





DIYといっても若干大掛かりな施工となると思いますので、具体的な施工方法など、
お分かりにならないことがあれば何でもご相談下さい。



ページトップへ